仔犬について
はじめに...
●牡犬にしようか? それとも牝犬にしようか? どちらを選べば良いの...?
当犬舎は、初めて秋田犬を迎える場合、牝犬をお勧めしています。
何故なら、散歩に行かれる方が、大半は主婦の方が多く、秋田犬は瞬時に凄い力を出す時がありますので、危険性を懸念します。
力が強い牡犬より、牝犬の方がベターなのです。
例えば、秋田犬は、猫や枯れ葉、鳩、野鳥など... 自分の興味のあるものには、即座に反応をし、瞬発力も半端ではありません。
冬の雪道や、夜の暗い道でこのような事が起きた場合、牝犬は、女性でも誘導は出来ますが、牡犬に馴れていない場合、転んだり、怪我をされては危ないと判断を致しております。
ですので、初めて秋田犬を飼われる場合、当犬舎は牝犬をお勧めしております。
どうしても、牡犬が欲しいと希望される方は、散歩を力の強い男性や、若い方にお願い出来得る条件が必要不可欠となります。
当犬舎は、あくまでも秋田犬を飼われる皆様方の立場で飼育条件を判断させて頂いております。
但し、最初に牝犬を飼って十分馴れて頂いた後で、二頭目にを牡犬を飼われる方には、秋田犬に馴れているので、次のステップに雄犬を選ばれてもよろしいかと思います。
このように最初に犬を迎える上で、そして家族の一員となるには、様々な知識が必要不可欠となることをご認識下さいますようお願い申し上げます。
●当犬舎の母犬の管理について
母犬の生理が始まり排卵日に入るまで毎日の運動の中で母犬の変化をクマなくチェックし、餌の与え方は普段通りの与え方をしております。
生理が始まる前の兆候は、個体によりますが、綿毛が抜け始める時期あるいは、綿毛が全て抜け落ちた時に生理が始まります。
母犬と父犬の交配により、子宮に精子を送り出し、ここで受胎が始まります。
※この時点では母犬が完全に受胎出来たかどうかの確認は不明です。
子宮の中の精子は約3日の生命力が有るために母犬を静かに安静させておくことで、お腹の中に赤ちゃんを宿す準備を促します。
受胎を確認する前の犬のお腹と言うのは、人間で言えば、食欲減退(つわり)というものがあり、一時ドックフードを食べない時があります。
それが、受胎したという最初の段階でのお知らせであり、これを見逃さないようにしていきます。
この時の犬の運動量はこれまでと同じで母犬の心身を健やかに、伸び伸びと育ててあげることにより母犬の精神状態も安定をし、お腹の仔犬に負担をかけさせないように管理をしていきます。
妊娠が判明するのは、受胎して、一ヶ月を過ぎると何となくお腹が大きく感じられますが、仔犬がお腹の中で一匹とか少ない場合もあり、妊娠の判断はその仔犬の数によって異なります。
当然細心の注意は必要でしょう。
ここからは母犬の餌のカロリーを段々と上げていきお腹の仔犬に栄養を与えていきます。
※又、想像妊娠の可能性もないとは言えません。
母犬は妊娠して約二ヶ月で赤ちゃんを出産します。
母犬をあまりにも太らせてしまうと、身体全体に脂肪が着くのは当然のことで、産道に脂肪が巻きつき、赤ちゃんがお腹の中で大きく育ち過ぎ、力んでも力んでも中々赤ちゃんが出てこれず、窒息死をしてしまう場合がありますので、餌と運動量とお腹の中の仔犬の数により、全神経を母犬に集中させて、シッカリとした管理を行っていきます。
●仔犬の成長と引き渡しについて...
いよいよ仔犬がめでたく産まれ、この時から3日間は目を離さず、仔犬が母犬に押し潰されたりしないようにします。
生後3日が過ぎます。
仔犬は全て同じ大きさに産まれてくるわけではありません。
小さく産まれてきた仔犬はこの時に一番お乳の出る所に当てがい、成長の補助をしていきます。
産まれたての仔犬は自分で体温を調節することが出来ません。
お産室の温度を一定の温度の状態に管理をしていきます。
※冬の寒い時期に温度管理を怠れば、仔犬は低体温症、夏の暑い時期では熱中症になるのです。
生後二週間になると、仔犬は目を開き始め何となく、ボヤ~とした目の開き方をします。
ドンドン早いピッチで母乳を飲みながら成長をしていきます。
生後一ヶ月で、一回目の虫下しをかけここから離乳食と母乳の連鎖を繰り返し大きく育てていきます。
この時既に仔犬の歯は生えており、普段母犬が食べているドックフードを栄養源として母乳を飲んでいるので、同じドックフードだから安心して食べられるのです。
他の全く異なるドックフードを与えているわけではないので、下痢や体調不良の低下などの心配もなくスクスクと育って行きます。
この頃から仔犬は、姉弟喧嘩などをしたり、仔犬同士で遊ぶことを覚え始め、いわゆる社会性を身に着けていくのです。
※当犬舎はこの時期から仔犬の見学及び仔犬の予約販売を致しております。
先ずは、仔犬を見て学び秋田犬のいろはをお伝えし、飼い主様と秋田犬が幸せに暮らすためのお話をシッカリとさせて頂いております。
そして、生後二ヶ月になると、もう一度二回目の虫下しをかけ、当犬舎は生後二ヶ月まで、シッカリとした社会性と、たっぷりの母乳を与え仔犬の免疫力を上げてから、新しい飼い主様との引き渡しをさせて頂いております...
●仔犬を迎えたら...
当犬舎では、仔犬が育った同じ環境を作る事で、仔犬のストレスを無くすように心がけております。
ですから、同じケージを当犬舎でご用意させて頂いております。
詳しくはこちらの動画を参考に御覧ください。
動画でも説明したように、ケージはなるべく角の壁の有る方に置いてやります。
犬というのは元々穴蔵で生活をしていました。
ですから、四方八方壁がないのは犬は落ち着きを取り戻すことが出来ず、ストレスを感じてしまいます。
犬をご覧になるとお分かりかと思いますが、犬は身体の一部を壁にもたれて寝ている光景を良く見かけます。
コレは元々の犬の習性であり、その環境を作ってやることが飼い主様にとっては、必要不可欠かと思います。
ケージを家の奥に置くことを当犬舎はお勧めしておりません。
玄関で飼って下さい。とお願いをしています。
玄関は家族が入って来る第一の扉であり、ここに犬を置くことにより少しずつ番犬の役割を果たし、犬がどんどん学習をしていきます。
仔犬は新しいご家族の元に行き、まだ環境に馴れてなく夜泣きを始めますが、夜泣きを始めたからと言って直ぐに仔犬の側に行かないほうが良いとご指導させて頂いております。
何故なら、仔犬は鳴けば来る、つまり、鳴けば自分の言うことを聞いてくれる、という思い込みを自ずと与えてしまうからなのです。
仔犬は大抵の場合、3日で夜泣きは収まります。
「鳴けば来る」「呼べば来る」と思わせるのは飼い主に仕える犬ではなく、人が犬に仕える形になっていきます。
秋田犬は人に仕える従順な犬ですので、この時点ですでに第一歩の主従関係ができています。
仔犬は人間の赤ちゃんと同じで、一日の大半は寝て過ごします。
仔犬のそばに行くと、それに応えようと反応をしめします。
ですから、あまり仔犬をかまいすぎるとストレスをためています。
仔犬が神経質になり、人に警戒心を抱く犬に育ってしまいます。
仔犬は、静かな環境でゆったりと育てるのが理想です。
そういったことを、心構えとして是非お持ち下さい。